目次
レビュー概要
ツインバード EMR-EE21Wは、いわゆる「精米の当たり前」を家の中に持ち込む道具だと感じた。購入してから毎日使い、炊く直前に精米する生活に切り替えてみたところ、まず香りが違う。ふわっと立ち上がる甘い匂いが台所に広がり、炊き上がったときの湯気の質感まで変わる。容量は1〜4合対応で、ふだんの炊飯から来客時まで幅広くカバーできるのも家庭用としてちょうど良い。
操作はアナログダイヤル中心でシンプル、迷う場面はほぼない。ダイヤルを「ぶつき」「胚芽」「みがき」「追加精米」から選び、あとはスタートするだけという流れで、忙しい日でも手が自然に動く程度のステップで済むのが助かる。音はそれなりに出るが、台所の作業音の範囲に収まり、会話を遮るほどではなかった。使い始めの数日はぬかの扱いに戸惑ったが、置き場所と流れを決めると、むしろ楽しくなる。
精米直後の白米は粒の輪郭が立ち、噛み進めるほどに旨みが出る。古めの米でも、印象が明るくなるのが面白い。かくはん式で摩擦熱を抑えながら削る構造のためか、炊き上がりがベタつきにくく、冷めても味が落ちにくい印象がある。キッチンの一角に常設したが、存在感は控えめ。掃除は思ったより短時間で終わる。蓋や容器の取り外しは素直で、粉が溜まりやすい部分を覚えると段取りが早くなる。
毎日使うと細かなクセが見えてくるが、それも含めて「うちの相棒」になっていく感覚がある。朝に精米して夜に炊く、というゆるい使い方でも満足度は高い。逆に、炊飯直前に精米してすぐ炊くと、香りのピークを取り逃がさない感じ。家族の反応も良く、食卓に出した瞬間の会話が増えた。正直、導入前は置き場所と手間が気になっていたが、慣れるとリズムに溶け込む。台所のルーティンが少しだけ豊かになる。そんな小さな変化が、毎日のごはんを前向きにしてくれる。
使用感レビュー
購入してからちょうど2週間ほど使ってみた感想になる。最初に触れたときに感じたのは、見た目よりも軽くて持ち運びがしやすいということ。本体は約3.3kgで、必要なときだけ棚から出してくる運用もしやすい。逆に最初に気になったのは、電源コードの長さが思ったより短く感じられた点で、約1.4mという仕様どおりとはいえ、置き場所を少し考え直す必要があった。ただ、それ以外は初日からスムーズに使えた。
日常の中で特に役立ったのは、夜遅く帰宅してから翌朝の弁当用に精米したいとき。以前は精米済みの米を買っていたが、この機械を導入してからは必要な分だけ精米できるので、翌朝のご飯が格段に美味しく感じられる。深夜に動かしても音が思ったより静かで、隣室にいる家族から「気づかなかった」と言われたほどだ。「これなら夜でもギリギリ使えるな」とホッとした瞬間だった。
購入前は「精米機は操作が難しいのでは」と少し構えていたが、実際に使ってみると操作はダイヤルとスタートボタン中心で直感的、説明書を一度読めばすぐに慣れるレベルだった。期待していたよりも簡単で、むしろ拍子抜けするくらい。ギャップという意味では、もっと複雑だと思っていたのに肩透かしを食らったような安心感があった。
質感については、樹脂のボディながら安っぽさはなく、手に触れる部分の仕上げが滑らかで扱いやすい。精米中の安定性も良く、テーブルの上で振動して動くようなことはなかった。取り回しに関しても、サイズが約195×265×235mmとコンパクトなので棚から出して使うのが苦にならない。むしろ「ちょっと使ってみよう」と気軽に手が伸びる。
ある日の夕方、友人が急に来ることになり、炊き立てのご飯を出したいと思った。玄米から一気に4合分精米し、そのまま炊飯器へ。精米してすぐ炊いた米は香りが立ち、友人から「いつもより美味しい」と言われたのが印象的だった。こちらとしては精米機を導入したことを特に説明していなかったので、「やっぱり違いはわかるんだな」とちょっとニヤリとしてしまった。
静音性については、完全に無音ではないが、掃除機やミキサーのような大きな音とは全く違う。低めの音が一定に続くだけなので、テレビをつけていればほとんど気にならない。夜間でも安心して使えるのはありがたい。安定感もあり、精米中に手を添える必要はなく、放っておいても安心して見ていられる。
操作性はシンプルで、ダイヤルでモードと精米度合いを選び、スタートさせるだけ。途中で止めたいときもすぐに停止できるので、分量を調整するのも容易だ。最初は「どのくらいの量を入れればいいのか」と迷ったが、数回試すうちに感覚がつかめてきて、今では必要な分だけを自然に計算できるようになった。「今日は2合で軽めのぶつきにしよう」といった調整も、ほぼ感覚でこなせる。
使い始めてからの2週間で、朝食や弁当作りだけでなく、夜におにぎりを作るときにも活躍している。精米したての米で握ると、冷めても甘みが残っていて、翌日の昼に食べても美味しい。こうした小さな違いが積み重なって、生活の質が上がったように感じる。期待以上に日常を豊かにしてくれる存在だ。
悪い点を挙げるなら、精米後のぬかの処理が少し面倒に感じることがある。容器を外して捨てるだけなのだが、毎回のことなので「少し手間だな」と思う瞬間はある。ただ、その分だけ精米したての美味しさが得られるので、結局は納得して続けている。むしろこの工程も含めて「精米した」という実感につながっている。
全体として、購入前に抱いていた「精米機は大げさな家電」というイメージは完全に覆された。実際に使ってみると、日常の中で自然に役立ち、操作も簡単で、音も静か。質感や安定性も十分で、取り回しも楽。2週間の使用で生活に欠かせない存在になりつつある。買ってよかったと心から思える体験だった。
機能と作り
ツインバードの精米機 EMR-EE21W を購入した理由は、毎日の食卓で「精米したての米を食べたい」という欲求を満たすためだった。スーパーで買う白米は便利だが、保存期間が長くなるとどうしても風味が落ちる。特に炊き立ての香りが弱く、口に入れた瞬間の甘みも薄いと感じていた。そこで、家庭で手軽に精米できる機器を導入すれば、米の持つ本来の香りや食感を取り戻せるのではないかと思ったのがきっかけだ。加えて、玄米をまとめて購入しておき、必要な分だけ精米することで鮮度を維持できる点にも期待していた。
開封したときの印象は「思ったよりコンパクトで軽い」というものだった。段ボールから取り出すと、白を基調としたシンプルなデザインが目に入り、キッチンに置いても違和感がない。約195×265×235mmというサイズ感で、炊飯器の横やカウンターの一角にも収まりやすい。付属の取扱説明書は分厚くなく、必要なことが簡潔に書かれていて、すぐに操作のイメージがつかめた。電源コードの長さは約1.4mで、家庭用として最低限は確保されているが、コンセント位置によっては延長コードを併用したくなる場面もあった。
実際に触れてみてわかった仕様の良さは、精米モードの選択肢が直感的でわかりやすいこと。アナログダイヤルで「ぶつきモード」「胚芽モード」「みがきモード」「追加精米モード」を選べる構成で、玄米から好みの仕上がりに調整できる。ぶつきモードでは3分づき・5分づき・7分づきの段階が選べるので、「今日は少し軽めに」「栄養を残したいから5分づきで」など、気分や体調に合わせた調整がしやすい。ダイヤルのクリック感もしっかりしていて、意図しない位置で止まりにくいのも好印象だ。
このモデルはかくはん式で、独自のかくはん棒がお米をやさしくかき混ぜながら精米する構造になっている。空気を巻き込みながら削るため摩擦熱が上がりにくく、仕上がったお米の風味を損ねにくいとされている。実際、精米直後の米を炊くと香りの立ち方が良く、古米の「こもった感じ」が抜けやすいと感じた。みがきモードで古い白米を軽く削ると、炊き上がりが一段すっきりするのも面白い。
スペック面で特に体感したのは、最大容量が家庭用としてちょうど良いこと。1〜4合まで対応しているので、ふだんは2〜3合、来客時だけ4合といった使い分けがしやすい。モーターの消費電力は約175Wで、1回あたりの精米時間も短く、「待たされている感覚」が少ない。精米後の米を炊いてみると、香りが立ち上がるタイミングが明らかに違い、炊飯器の蓋を開けた瞬間にふわっと広がる甘い匂いに驚いた。粒の表面が均一に削られているためか、口に入れたときの舌触りが滑らかで、噛むほどに甘みが増す。これはスペック表に書かれている数字だけでは伝わらない部分で、実際に体験して初めて理解できた。
また、連続使用しても本体が過度に熱を持たない点も安心感につながった。定格時間は約15分で、連続して何度か精米しても安全装置が働きやすいよう配慮されている。精米中の振動はあるが、机の上で大きく揺れるほどではなく、安定感がある。音については「静か」とまでは言えないが、日常生活の中で気になるレベルではない。むしろ、精米が進んでいることを音で確認できるので、作業の進行がわかりやすい。精米後に残るぬかは専用のぬかボックスにまとまって収まるため、後処理も簡単で、料理に活用することもできた。
使い始めてから感じたのは、精米機があることで「米を炊く」という行為が少し特別なものになるということ。炊飯前に精米するひと手間が加わることで、食事の準備に対する意識が変わり、米そのものを大事に扱うようになった。結果として、食卓での満足度が高まり、家族との会話も自然と増えた。スペックや仕様の良さはもちろんだが、実際に生活に取り入れることで得られる体験の変化こそ、この機器の価値だと感じている。
良い点と気になる点
良い点
- 精米したての香りと味わい:玄米から精米した直後に炊くと、香りの立ち方と甘みの出方がはっきり違う。古米のみがきにも使えて、ストック米の印象まで変えられる。
- シンプルな操作性:アナログダイヤルでモードと精米度合いを選ぶだけなので、家族にもすぐ共有できるレベルの分かりやすさ。難しい設定は不要で、「とりあえず回してみよう」でなんとかなる感覚がある。
- コンパクトで扱いやすいサイズ:およそ195×265×235mm、約3.3kgというサイズと重さで、棚から出して使う運用でも苦にならない。常設しても圧迫感が少ないデザインも好印象。
- 4つの精米モード:ぶつき・胚芽・みがき・追加精米の4モードで、栄養重視から風味重視まで柔軟に調整できる。「今日は7分づきで軽めに」など、細かいこだわりも反映しやすい。
- お手入れのしやすさ:精米かごやぬかボックスなどは取り外して水洗いでき、ぬかも専用ボックスにまとまるので後処理が楽。ぬかを料理やガーデニングに再利用する余地もある。
- 生活のリズムになじみやすい静音性:動作音はあるものの、テレビや会話を邪魔しないレベルで、夜間でも使いやすい。音の質が一定で耳障りになりにくいのも使っていて感じたメリットだ。
気になる点
- 電源コードの長さ:約1.4mという仕様は標準的だが、キッチンのコンセント位置によってはもう一歩欲しい場面がある。結果的に置き場所の選択肢がやや狭まる印象は否めない。
- 連続使用時の熱こもり:仕様上の定格時間内で使っている限り問題はないものの、続けて何度も精米すると本体がやや温かくなり、休ませながら使う意識は必要に感じた。
- ぬか処理のひと手間:構造としてはシンプルで、ぬかボックスを外して捨てるだけだが、毎回の作業になるので「ちょっと面倒だな」と感じる瞬間はある。ただし、精米したての一口を味わうと、その手間も納得して続けてしまう。
- 4合以上の大量炊きには向かない:容量が1〜4合なので、大人数の来客が頻繁にある家庭では複数回に分けて精米する必要がある。家庭用としては十分だが、「一度にたくさん精米したい」というニーズにはやや物足りないかもしれない。
まとめ
ツインバード EMR-EE21Wを実際に使ってみて感じたのは、日常の中で「お米を自分好みに仕上げる楽しさ」が思った以上に大きいということです。精米機というと単に白米にするだけの道具と思いがちですが、このモデルは操作がシンプルでありながら仕上がりの粒感や香りに違いが出るので、食卓の満足度が確実に上がります。ぶつき・胚芽・みがき・追加精米の4モードを使い分けることで、「今日はしっかり白く」「今日は栄養重視で」といった調整が簡単にできるのも魅力でした。
特に満足した点は、動作音が比較的穏やかで夜でも使いやすいこと、そして精米後の米ぬかがきれいに分離されて掃除が楽なことです。精米かごやぬかボックスが水洗いできるので、衛生面でも安心感があります。惜しい点を挙げるなら、サイズ的に置き場所を選ぶことと、連続使用すると多少熱がこもる印象があること。ただ、それも工夫次第で大きな問題にはなりませんし、「今日はここまでにしておこう」と自分のリズムを整える目安にもなります。
向いている人は、毎日同じ炊飯パターンではなく「今日は少し香りを強めに」「明日は軽めに」と変化を楽しみたい家庭や、料理に合わせて米の仕上がりを調整したい人。例えば週末に友人を招いて料理を振る舞うシーンや、子どものお弁当用に軽めの食感を求める場面など、少し特別な食事を演出したい人にぴったりです。玄米とぶつき米、胚芽つき米を気軽に行き来できるので、健康志向の人にも使いやすいバランスだと感じました。
長期的に見ても、精米したての米を食べる習慣が定着すると「買って良かった」と強く思えます。保存していた米を必要な分だけ精米することで鮮度を維持でき、結果的に食生活全体の満足度が底上げされるからです。毎日の炊飯が単なる作業ではなく、ちょっとした楽しみになる。そういう意味で、この精米機は生活に小さな豊かさを加えてくれる存在だと感じています。
引用
https://www.twinbird.jp/product/emr-ee21w
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